2012年10月30日火曜日

輸送包装研究機関紹介シリーズ(1)


思いつきで恐縮ですが、今後不定期に輸送包装を対象にした研究機関を紹介していきたいと思います。

栄えある第一回目は、神戸大学大学院海事科学研究科 輸送包装研究室です。
輸送包装研究室HPリンク

いかにして根拠性のある緩衝包装設計を効率的に実現するか、ということは包装技術者としての大きな課題の一つと言えるでしょう。
当研究室では、大学研究機関として唯一、輸送包装をターゲットとして、新しい試験方法の確立、効率的な計測データ活用方法などの研究が行われています。

一度、HPを見てください。
本HP内の「輸送包装入門(学習用コンテンツ)」がお勧めです。
落下事象の力学的背景がわかり易く表現されており、勉強になると思います。

川口

2012年10月29日月曜日

適正包装の基礎知識(2)

前回、輸送包装における適正包装実現のためには、以下の情報が必要ということを述べました。

・流通過程の外力把握
・物品の価値・状態の数値化
・緩衝材特性
・包装仕様の最終評価

ここでは、具体的にそれらパラメータがどのような関係性があるかを見ていきます。

まず、流通過程の外力把握ということですが、これらを把握する目的は、包装評価試験基準の適正化(言い換えると、物流実態の再現)をすることにあります。

たとえば、包装貨物落下試験で、JIS-Z-0200包装貨物評価試験通則では、落下高さ80cm、1角3稜6面(質量10kg以下、Level1の場合)と規定されています。しかし、この試験基準が実際の物流環境に沿った試験条件か、となると、疑問を持つ人も少なくないのでは?

そこで、実際の物流環境ハザードを取得し、それらを基にして、試験基準を決めましょうということが、ここで言いたいことです。

これまで80cmで試験していた場合、実測データからは60cmで充分、と判断された場合には、その20cm分で包装をさらに合理化(緩衝材コストダウンなど)することが期待できます。

このとき、利用される計測器が輸送環境記録計と呼ばれるものです。これは3軸加速度センサ、温湿度センサが内蔵されたデータレコーダーで、物流中に発生する振動や衝撃、温湿度の変化を捉えることが出来ます。
ここで得られたデータを加工し、包装貨物試験基準(落下高さ、PSD)を設定することになります。

上記、「言うは易し」なのですが、少しでも上記に関する情報を提供していきたいと考え、セミナーを実施します。
詳細はこちら

次回は、物品の価値・状態の数値化について触れたいと思います。

川口

2012年10月1日月曜日

展示会情報


今度、東京パック展に出展いたします。
今回は「包装設計の適正化」というテーマで展示するように考えています。

期間:2012/10/2-5
場所:東京ビッグサイト東ホール
展示小間番号:6-56
展示会詳細:http://www.tokyo-pack.jp/

このブログを見て、ご来場頂ければ大変嬉しいです。

川口