2013年3月28日木曜日

輸送包装に関するJIS規格改定


ISO4180,Packaging-Complete, filled transport packages-General rules for the compilation of performance test schedules

本規格はISOで規定されている包装貨物試験通則であり、2009年に大幅に改正されました。

それに伴い、JIS-Z-0200も2013年に改正されました。
大きな変更点は以下の点です。

全体
 ・輸送データが既知の場合と、未知の場合で区分けされる
 ・試験方法は、JIS法とISO法があり、選択できる

振動試験
 ・スイープよりもランダム試験が優先
 ・落下試験のようなレベル区分の考えが追加

圧縮試験
 ・負荷係数が細かく設定できるようになった

 など、、、
 
他にも色々変更あると思いますが、大きなポイントは輸送環境データがある場合、無い場合が区分けされており、包装設計の合理化のためには、やはり自社の輸送データを把握しておく必要がありそうです。

そのためには輸送環境記録計が必要となりますので、ご興味ある方はお問合せ下さい。

またJIS規格も最新版がこちらより、閲覧することができますので、ご参考下さい。

※追加情報※
JPI発行の包装技術 6月号(2013)に、「JISZ0200包装貨物-性能試験方法一般通則の改正について」というテーマで、本規格の改正に関する詳しい情報が報告されています。

※輸送包装セミナー情報※
随時、こちらで情報開示しています。

川口

2013年3月14日木曜日

包装設計と加速度計測

包装設計を評価するときに落下試験や振動試験などが行われます。
その際、貨物内部の加速度を計測することができれば、設計上、有用な指標となります。

「加速度とは」
ある物体に外力としてFが加わると、その物体にはaの加速度が発生します。
これは有名な運動方程式F=maでよく知られていますね。
これより、加速度が大きければ大きいほど、物体に発生する力は大きくなるということを表しています。

イメージ的にはピンポン玉のような軽い物体でも、加速度が発生すると瞬間的には鉄球のような荷重(力)に変化するということです。

さてピンポン玉の素材そのままでは、鉄球になったときの荷重は支えきれなくなり、割れたり、へこんだりするかもしれません。
つまり、物体そのものにも許容できる荷重(=加速度)が存在するということです。

包装設計では、予め製品が許容加速度が設定されている場合が多いと思いますが、落下試験でその数値以下になるように緩衝保護することが求められます。
※許容加速度の求め方は、JIS-Z-0119参照。試験装置はこちら

設計上、本当に許容加速度以下になっているかどうかを確認するために、内容品の加速度計測が行われています。
加速度計測装置はこちら

川口