2014年12月24日水曜日

悲しきASIAN BOY

ここのところ、本当に海外出張の機会が多くあり、先日もASIAの主要拠点であるタイ、マレーシアに行ってきました。
(輸送環境調査が主目的)

タイではトムヤムクンにトライでき、良かったと思いますが、辛い食事が多かったためか、多少お腹が痛くなることもありました。

マレーシアでは色々と英語コミュニケーションが必要な場面に遭遇し、非常に大変でした。が、結果的に良い経験になったと思います。

何らかの形で今回の計測データを活用できればと模索中です。

さて、これまで何度もブログで書いてきましたが、英語に接する機会がとても増えてきています。習うより慣れろの精神で、何とか一歩一歩進んで行きたいです。

グローバルネットワークの中でコミュニケーションできない、悲しきASIAN BOYにだけはなりませんように。。。
タイでメジャーな「ピックアップトラック」

川口

2014年12月6日土曜日

12/4名古屋セミナー開催報告


12/4、ウインクあいちにて、輸送包装セミナーを開催いたしました。

テーマは「包装貨物試験の最新動向」とし、産業技術センター様、IMV様にご講演をいただきました。
改めて御礼申し上げます。

またご参加いただいた方々も雨の中にもかかわらず、ご足労頂き、非常に感謝しております。

今回のセミナーは欠席者が多く、ここ数回で最少人数(10名)でのセミナーになりました。

しかし、意見交換会は参加人数が少なかったためか(実質6名)、意見を出しやすい雰囲気があり、非常に活発に情報交換ができたと感じました。

いわゆる座学形式のセミナー(広く多くの人に向けた情報発信)と、意見交換会(深く掘り下げたディスカッション)の充実度は反比例するのかもしれません。

そこで、少人数制での意見交換だけの機会を作っても良いかと思っており、次年度はそのようなイベントにもトライしてみたいと思います。

川口

2014年11月28日金曜日

JPI包装技術研究大会2014札幌


先日、札幌にて第52回包装技術研究大会が開催され、発表のため参加してきました。

輸送包装分野は全カテゴリの中でもっとも発表件数が多く、同分野に身を置く者としては喜ばしく思います。

包装試験/輸送調査に関連した取り組みは、私の発表含めて5件ありました。

さて、これら包装試験技術は今後も日々進化していくと思われますが、大別すると、その方向には2つあると思われます。

一つは、現在の試験よりもさらに精度よく、現場再現度の高い試験方法の追求です。(先進型)

もう一つは、より簡易に、より効率的に試験を行うための方法の確立です。(普及型)

いずれも進むべき道として、たいへん重要ですが、私としては後述の方向性を重視していきたいなと、最近考えています。

皆さまのスタンスはどちら向きでしょうか?


川口

2014年11月12日水曜日

12/4 輸送包装セミナーご案内


以下の内容でセミナーを開催いたします。

日時:2014/12/4(木)13:30~17:30
場所:ウインクあいち 906会議室
テーマ:包装貨物試験の最新動向
募集人数:20名(先着順)
費用:無料
詳細&申込はこちら

ゲスト講師:あいち産技研 産業技術センター様、IMV様

たくさんの方々のお申込みをお待ちしております。

川口

2014年11月10日月曜日

海外出張で感じたこと


最近、外出する機会が増えており、フィジカルとメンタル両面でちょっと疲れ気味です。

先日もアメリカへの出張がありました(移動含めて5日間)。
今回で3回目の渡米でしたが、やはり長時間のフライトが堪えることと、食事が基本ジャンクフードなので、短期でしたが日本食が恋しくなりました。
その点、アジアンフードは良いですね。特に台湾は良かったです。関係者の方々有難うございました。

メンタル的にはやはり言葉の問題でしょう。
言いたいことが言えないジレンマ、そして相手が何を言っているのか聞き取れないもどかしさ、、、

日本国内でいると、英語を使用せずとも生活できてしまうので、強制的に英語環境を作らないと、中々前に進むことができません。
その意味で、楽天やUNIQLOによる社内共通語の英語化は、とても良いことではないか、と最近感じています。
今後、多くの企業がそのようになっていくことでしょうし、そうしないと生き残っていけないのではないのでしょうか。

しかし私の周りの環境を見ると、当面は日本語で問題なさそうなので、強制的に目標を作ることが重要となります。
何とか仕事で英語に関係した目標を作りたいと思います。例えばIAPRIとか、、、、

あとは、日本人であることのアイデンティティというか、改めて自分たちの文化を見つめ直すというか、そんなことも重要な気がします。

輸送包装に関係ないですが、なんとなく最近感じていることを書きました。

川口

2014年10月22日水曜日

試験所巡り見学会 あいち産業科学技術総合センター見学イベント

日本試験機工業会ではTESTという広報誌を発刊しており、会員企業で構成される編集委員会により運営されています。
 (ちなみに、私も微力ながら参加しています)

さて、今回、委員会活動として公的試験所を見学することになり、あいち産業科学技術総合センター産業技術センター様に見学訪問させていただきました。

当研究所の担当者様はじめ、各種試験設備、内容を説明頂いた研究員の方々には御礼申し上げます。
非常に丁寧に準備、ご説明頂きました。

本内容は次々号の広報誌に掲載予定ですので、ご興味あるかたは購読してみて下さい。


川口

2014年10月21日火曜日

ベトナム出張記(3)

一ヶ月以上前のベトナム出張ですが、ひっぱります。

2日目の夜、フォーを食べました。

 食事の〆に食べたのですが、非常に食べやすく、味も日本人の口に合いました。
 (ほとんどのベトナム食は日本人いけますね)

関係者の方々に改めて御礼申し上げます。

唯一、残念だったことは、帰国時の出国検査のときに、精密ドライバセット(100均、10cmくらいのやつ数本入り)を没収されたことです。
 
日本出国時には問題無かったのですが、ベトナムではもちこみダメだったようです。
文句?を言える語学力も無く、仕方なく没収されました。

同じ目に合わないよう、今後は注意します。



川口

2014年10月14日火曜日

TOKYO PACK2014 報告

今回、PACK展では初めて、神栄テクノロジーとして出展者プレゼンテーションに応募しました。

輸送包装系は我々以外無かったような気がします。

当日は38名の方にご参加頂くことができました。御礼申し上げます。

反省点としては、出展物とプレゼン内容があまりリンクしておらず、プレゼンで興味もつ→ブースに聞きに行く、という循環が完全に欠落していたことです。

次回は注意したいと思います。

とりあえず、輸送ハザードデータベースを早く形にせねば、と改めて感じました。(プレゼン後、問い合わせがいくつかありました)

また、展示ブースにもご来訪頂いた方々、御礼申し上げます。

落下試験機としてフック型のモデルを初めて展示しました。まずは、落下高さの設定を簡易に精度よくするための方法が課題かなと思います。


川口

輸送包装コミュニティ2014交流イベント

先日、輸送包装コミュニティでの交流イベントを開催しました。

関係者の皆様とご参加頂いた会員の皆様、改めて御礼申し上げます。

今年は輸送包装ディスカッションの幹事もやっていましたので、個人的にかなりタフなスケジュールで、どうにか開催までこぎつけた、という感じでした。

また本イベントで議論した内容は、整理してコミュニティサイトにアップしたいと思いますので、ご興味ある方は是非会員登録して見て下さい。
(議論の中でコミュニティの口コミについても話がありましたが、当ブログでも結構宣伝してます)

対外イベント関係はようやく落ち着くかなと思っていたのですが、11月は札幌発表大会(JPI)、12月は神栄テクノロジー名古屋セミナーと、まだまだ頑張らないといけません。。。


川口

2014年10月3日金曜日

TOKYO PACK2014 出展情報ほか


来週開催のTOKYO PACKで神栄テクノロジーも出展します。

ブース:6-13
詳細はこちら

私の予定は、10/8午後、10/9午後には当ブースにいるかもしれません。

多数のご来場、お待ちしております。

また同展示会開催期間中に、輸送包装コミュニティの交流イベントを開催いたします。

こちらも参加者にとって、よりよい情報交換の場となるよう、鋭意努力します。

川口

2014年10月1日水曜日

輸送包装ディスカッション2014開催報告

以前、本ブログでも紹介していた輸送包装ディスカッション2014が開催されました。

輸送包装ディスカッション2014
日時:2014/9/19 13:30~19:30
場所:IMV株式会社 大阪テストラボ
参加人数:18名

今回はIMVさん(振動試験機メーカ)での開催ということもあり、ディスカッションテーマを「輸送振動」としました。

振動について初歩的な質問から、実務上での具体的課題まで幅広い内容を議論することができました。

また開催地は大阪でしたが、遠方からの参加者も多いイベントとなり、改めてご参加いただいた方々に御礼申し上げます。

今回、主幹事を担当しましたが、不手際が多く、スタッフの皆様にご迷惑をおかけしたことが反省点です。またいくつか課題も見られましたので、これらをまた次年度開催のときにフィードバックして、今回より良い内容にできたら、と思います。


川口

2014年9月19日金曜日

ベトナム出張2014(2)


ベトナムでの交通手段はバイクが主流となっているようです。

街中ではたくさんのバイクを見ることができます。

バイクは単なる交通手段としてだけでなく、輸送機関としても大きな役割を担っています。

ここでは輸送用専用バイクではなく、ごく普通のバイクが使われていました。
2人乗りの後ろ側の人が荷物を担いで運んでいたり、大型家電でも、バイク後方に固定して運ばれる光景がいたるところで見られます。

問屋からエンドユーザまで運ばれる際は、このバイク輸送が多いとのことです。

続く。


川口

2014年9月12日金曜日

ベトナム出張2014(1)


9月上旬にベトナムに出張する機会がありました。

出張目的はベトナムにおける輸送振動調査だったのですが、初めて行く国でもあり、色々経験したことを綴ります。

まず、ベトナム入国時にイミグレーションカードはありませんでした。(2014年9月時点)

フライト中は寝てまして(朝早かった)、カードもらい損ねた、と思って入国審査前で探したのですが、ありませんでした。

それらしい人に聞くと、カードは不要、という感じの回答で、そのまま入国できました。

次回に続く。
(内容が輸送包装と関係なくて申し訳ございません。)

P.S. ベトナム料理①(かぼちゃの花の炒め物)

2014年8月11日月曜日

輸送包装セミナー in 仙台2014 開催報告


先日、㈱東北ウエノ様と共同で輸送包装セミナーを開催いたしました。

仙台(東北地区)では、初のセミナー開催であり、どうなるか不安もありましたが、参加者様および関係スタッフのおかげで、無事終えることができました。

改めて御礼申し上げます。

セミナー内容は、2時間座学(神栄テクノロジー/東北ウエノからの情報提供)、意見交換会、懇親会とし、午後半日の内容でした。

今回の大きな反省点は、お盆休みを特に考慮せず、開催日程を8/8(金)としたため、十分に参加者を集めることができなかったことです。

また内容が難しいという意見も多くあり、初心者向け、中級者向けなど、セミナー参加者の対象を明確にしてく必要があるのかもしれません。
(私程度の知識では中級者くらいまででしょうか。。。)
来年は、開催時期をよく考えて開催したいと思います。

川口

※その他参考写真※

2014年8月1日金曜日

神栄テクノロジーセミナーin神戸大2014


いつもお世話になります。

先日、神戸大学にてセミナー実施いたしました。

内容は、前半座学(神栄テクノロジー/IMV/神戸大から情報提供)、後半は試験室見学会でした。

昨年に比べると、参加人数もコンパクトにしたため、スムーズな運営ができたように思います。

相変わらず、暑かったですが、、、

セミナー後に懇親会も企画したのですが、全参加者の半分以下しか参加されませんでした。

有料(2000円/人)という部分がネックだったでしょうか???
次の開催までに、参加しやすい懇親会というものを考えなくてはいけません。

次回は8/8(金)仙台セミナーです。
このセミナーでも、参加者の皆様に良い情報が提供できるよう、鋭意努力したいと思います。




川口

2014年7月26日土曜日

輸送包装関連イベント スケジュール2014


7月は投稿数が少なかったので、連投します。

輸送包装関連のイベントスケジュール(プライベート含む)について、まとめて紹介しておきます。

7/29 輸送包装セミナー(神戸大学)/神栄テクノロジー主催
8/8  輸送包装セミナー(仙台)/神栄テクノロジー/東北ウエノ主催
9/9  輸送包装懇話会(JPI本部)/JPI主催
9/19 輸送包装ディスカッション2014(IMV株)/日本包装学会輸送包装研究会主催
10/9 輸送包装コミュニティ交流イベント(東京ビッグサイト)/輸送包装コミュニティ主催
11/20-21全日本包装技術研究大会(北海道)/JPI主催
12/4 輸送包装セミナー(名古屋)/神栄テクノロジー主催

毎月何かしらあって良いですね。
その分、運営している側は大変でしょうが、、、

川口

輸送包装コミュニティ 交流イベント2014


輸送包装コミュニティとは、インターネット上で輸送包装に関わる情報交換を行うためのインフラです。
会員になれば、専用掲示板に随時質問や情報発信を書き込めたり、輸送包装に関わる既発表論文、参考文献などが自由に閲覧出来ます。
(全て無料)

設立から1年が経過しました。
神戸大斎藤先生や大阪府立産技研津田さんにブログ作成を強要したり、毎月1回のメルマガ(輸送包装コラムby 津田さん)をスタートさせたり、神栄テクノロジー主催セミナーで会員募集したり、、、ということで、なんとか130名以上の会員数になりました。

そこで1周年&100人突破記念の会員交流イベントを開催します。

名称:輸送包装コミュニティ交流イベント
日時:2014/10/9(木)16:00〜19:00
場所:東京ビッグサイト会議室
目的:輸送包装業界者同士の交流(グループディスカッション、名刺交換会、懇親会(軽食))
参加費:2000円/人
詳細はこちらをご確認ください。

東京PACK2014開催期間中に設定しましたので、展示会の帰りにでもお立ち寄り頂ければ幸いです。
たくさんのご参加をお待ちしております。

川口

2014年7月7日月曜日

日本包装学会年次大会2014 参加報告

2014年7月3日~4日、東京大学弥生講堂にて開催された日本包装学会年次大会に参加しました。

今年はポスター発表、口頭発表、製品展示を行いました。
(各発表内容は神栄テクノロジー社のHPに随時アップします)


今年は、学生発表が減ったのでしょうか?ポスター発表件数が少なかったような印象を受けました。

また、製品展示は展示物が昨年と殆ど同じ内容だった(他社さんのブースは新しい製品情報が目立ったので余計にそう感じました)ので、来年は何か新規情報を出せる様に意識して今期取り組む必要がありそうです。

さて、来年も同じ時期に同じ場所で開催されます。
こういうのは継続して参加することが大事と思いますので、来年も何らか発表出来るように準備して行きたいと思います。

川口

2014年6月26日木曜日

輸送包装ディスカッション2014 受付開始

輸送包装に関わる皆さま

今年度の輸送包装ディスカッションの概要が確定し、募集が開始されました。

輸送包装ディスカッション2014(主催:日本包装学会輸送包装研究会)
日時:2014年9月19日(金)13:30~19:30(懇親会含む)
場所:IMV㈱大阪テストラボ セミナールーム
募集人数:20名(先着順)
内容:
1.振動試験に関するミニセミナー
2.輸送振動に関するディスカッション
3.見学会
4.懇親会

詳細内容&申込みWEBサイト(日本包装学会HP内)
http://www.spstj.jp/event/society/yusou_discussion_2014.html

※私、今年度は本イベントの主幹事のようなことをやっている関係上、
多数の皆様からのご参加を頂ければ、大変うれしく思います。

川口

2014年6月23日月曜日

言語の壁+α


先日、海外(英語圏)の技術系の方と打ち合わせする機会がありました。

実際の打ち合わせ時はさておき、隙間時間のなんと難しいことか。

しょうもないことでも話ができればいいのですが、言語の壁により、言いたいことが言えません。

私、普段もあまり自分からしゃべるほうではないので、余計に、でした。

話の引き出しを多くしなければ、と感じました。

そのためには、いろんなことに興味を持つ好奇心が必要ということでしょうね。

それが自分の枠を広げ、成長に導いてくれるかもしれません。

川口

2014年6月13日金曜日

自己の成長


突然ですが、私、今年4歳になる息子がいます。

日々成長が実感でき、大変うれしく思う一方で、自分がほとんど成長していないことを痛感させられます。

ある本で、「もっとも成長の余地があるのは、その人の一番弱い分野である。」とありました。

自分の弱い分野にあえて身をおく時期なのかもしれません。

最近こんなことをよく考えています。

輸送包装分野で働かれる皆さまはいかがでしょうか???

川口

2014年6月2日月曜日

輸送包装セミナー2014 神戸、仙台開催募集スタート

お世話になります。

この度、以下の内容で輸送包装関連のセミナーを開催することになりました。

日時:2014/7/29(火)13:30~17:30
場所:神戸大学深江キャンパス
テーマ:包装試験を体験しよう!
参加者:20名(先着順)
参加費:無料(懇親会参加者のみ2000円/人)

日時:2014/8/8(金)13:30~18:00
場所:ハーネス仙台
テーマ:輸送包装設計技術の最新動向
申込人数:20名(先着順)
参加費:無料(懇親会参加者のみ3000円/人)
※㈱東北ウエノ様と共同開催

詳細内容、申込書はこちらをご参照ください。

多数のご参加をお待ちしております。

川口

2014年5月30日金曜日

関係ない話2014 その弐


輸送包装に限らず、すべての分野において、働く意欲というものはとても重要です。

成果主義に疑問が投げかけられて久しいですが、今後どのような考えか方が必要かということに対し、一つの回答を示した動画を紹介します。


報酬の高さと仕事のパフォーマンスには逆相関があるとのことです。
クリエイティブな仕事になればなるほど。

作業的な仕事は、日本国内ではますます減っていくことでしょう。
そのときを見据えて、会社の仕組みも根本から見直す必要がありそうです。
将来のビジネスにおける労働環境のスタンダードはこのような考え方が主流になるのでしょうね。

川口

2014年5月20日火曜日

5/9東京セミナー終了!


5/9(金)東京でセミナーを開催いたしました。

ご参加の皆様、またゲスト講師のTSK様にも改めて御礼申し上げます。

今回、キャンセル待ちを頂けるほどの盛況となりました。
(20名募集に対し、26名の参加希望あり!)

今後も皆さまにとって有用な情報発信ができるように努力していきたいと思います。


次回は、7/29神戸大学でのセミナー兼見学会です。

こちらのサイトで近々に受付開始しますので、お時間あればご参加ください。

川口

2014年5月17日土曜日

包装貨物落下試験の加速度評価


包装貨物落下試験時に内部製品の加速度波形を取得出来れば、ピーク値をすぐさま確認できるので、とても便利ですね。

しかし、前回書いたように、加速度ピーク値だけでの設計評価は??と感じる部分もあります。

より高次元の評価をする新しい方法としてSRSの活用が考えられます。

SRSとは加速度が発生した時に、他の各部品にはどのように衝撃が伝搬するかを数値解析するものです。

包装設計指標としての具体的活用は下記のようになると考えられます。
①落下試験時に実測衝撃パルスを記録
②基準パルスの設定
②実測パルスと基準パルスのSRS比較

①は落下試験時に製品の加速度を計測します。ピックアップは剛性部(できるだけ堅い部分)に固定。

②は製品の許容加速度(既知)および①で発生したパルスの速度変化をもとに、矩形波の理想パルスを基準パルスとします。
矩形波にする意味合いは 、衝撃強さ試験試験(JIS-Z-0119)の許容加速度試験を意識したものです。

③では、①と②のSRSを比較し、①が②を下回っていることを確認出来れば合格です。
ただし高周波成分においては、①が②を越えることは十分考えられますので、評価する上で上限周波数は決めておいた方がいいかもしれません。

上記のような加速度計測、SRS解析ができるシステムはこちら

川口

2014年5月1日木曜日

加速度波形の真のピーク値とは???


以前も取り上げたかもしれませんが、ネタに困っていますので、ローパスフィルタについて書きます。

落下試験などで、包装貨物内の製品に加速度ピックアップを取り付けてどのくらいの加速度が発生しているか(加速度のピーク値)を確認している方は多いかと思います。

その際、ローパスフィルタのカットオフ周波数はどの程度に設定されていますでしょうか?

一応、JIS規格では、作用時間の5倍以上の周波数を推奨していますが、非線形性が強いほど、少しの差でもピーク値は変わります。

つまり乱暴に言えば、ローパスフィルタによってピーク加速度はどうにでも捉えることができる、ということです。

真の加速度ピーク値とはなんだろう?と考えてしまします。

これまでのピーク値を用いた管理を拡張する必要があると思います。

一つは、衝撃応答スペクトル(SRS)の活用です。

具体的方法は次回に。

川口

2014年4月25日金曜日

日本包装学会第23回年次大会 プログラム公開


今年も包装学会年次大会が下記のように行われます。

日時:2014/7/3(木)-7/4(金)
場所:東京大学弥生講堂

今期の大会プログラムが公開されていましたので、参考までにリンクを貼っておきます。
http://www.spstj.jp/event/nenji/back/23/program.pdf

※私も参加しますので、お声掛けいただければ嬉しいです。

川口

2014年4月18日金曜日

セミナー情報2014(1)


日本包装学会のシンポジウムの紹介です。

今回のシンポジウムは、輸送振動調査と再現試験に特化しており、輸送包装分野の皆さまに関係深い内容となっています。

日時:6/20(金)10:10~16:30
場所:きゅりあん6F大会議室

詳細内容は、下記をご確認ください。
http://www.spstj.jp/event/shinpo/index.html

興味がある方は参加してみては、いかがでしょうか。

川口

2014年4月12日土曜日

輸送包装の悩み相談

輸送包装分野に関わる皆さま

日ごろの業務課題や疑問を解決するために、どのようなアプローチで情報収集されていますでしょうか?

例えば、参考となる文献を探して読解する、社内の先輩に聞く、セミナー/勉強会に参加する、ネット検索などなどあります。

中でもインターネットは、最も手軽で簡易に情報が得られるツールであり、情報収集の入口としてたくさんの方々が利用されているでしょう。

本ブログも少しでも皆様のお役に立てるよう、更新頻度を気にしながら何とか頑張っています。

また輸送包装Q&Aのようなサイトもあります。
詳細はこちらをご覧ください。(TSK株式会社)

蛇足ですが、だいぶ前に紹介した輸送包装コミュニティもネット上で情報交換の一翼を担いたいと日々頑張っている(?)ところです。
ご興味ある方はサイトを見ていただき、ご興味あれば会員登録ください。無料です。
(4/12現在で125名会員登録されています!)

今回は徒然なるままに書いてしまい、まとまりがありませんがご容赦ください。

川口

2014年4月2日水曜日

化粧品の落下試験


さきほど、なんとなく落下試験というキーワードで検索したら、化粧品の品質試験評価の動画がありました。

世にも過酷な品質試験


ここでは、この落下試験機が使われています。
偶然見つけてうれしかったので衝動的に紹介してしまいました。

川口

2014年3月31日月曜日

物流ハザードについて


物流過程は包装貨物にとって、様々なハザード(製品、外装に不具合を起こす原因)が発生していることは周知の事実です。

包装貨物は、出荷から目的地まで届けられる際、大きく分別すると、輸送、荷役、保管の過程を経ることになると思います。

輸送とは、物体をある場所からほかの場所へ移動させることで、たとえばトラック、船、鉄道、航空機などが使われます。
この輸送時には、必ず振動が発生しており、内容品の疲労破損や擦れなどの原因になります。

荷役とは、たとえば物流倉庫などにトラックがついたときの次のステップとして貨物を荷降し、再積み込みなどのことで、人が手でオペレートすることもあるし、パレット単位での包装系だと、フォークリフトなどが使われます。その他、ベルトコンベアなどで荷捌きされたりするときもこれに含まれます。

ここでは、振動よりも大きな衝撃事象が発生しやすくなります。たとえば荷降ろし時に貨物を誤って落としてしまったり、倒してしまったりということです。
これにより、内容品が割れたり、凹みが発生したりということになります。

保管とは、倉庫内で包装貨物を保管するときのことで、段積みされて保管されると、最下段の貨物にはその上の静的圧縮が長期的に加わります。
貨物の胴膨れ、荷崩れなどの原因となります。

まとめると、包装貨物は工場から出荷される際、工場→倉庫→目的地の場合には以下のようなステップになります。

 荷役→輸送→荷役→保管→荷役→輸送→荷役
(工場出)    (倉庫着) (倉庫出)     (目的地着)

このときのハザードとしては、下記が遭遇する可能性があります。

落下→振動→落下→圧縮→落下→振動→落下

上記のようなハザードが発生したとしても、製品は安全に目的地まで運ばれなければなりません。
これらは一般に包装でカバー※されており、事前に包装貨物評価試験でその緩衝性、防振性、圧縮強度を確認する必要があります。

※理想的には、物流側のハザード低減活動、製品強度設計の見直しなど、包装だけでなく、トータル的に取り組むことができれば良いですが、現実的には包装がカバーしている部分が多いと思います。


2014年3月24日月曜日

あまり関係ない話2014


輸送包装とは関係がない話ですが、NHKの凄ワザという番組で弊社落下試験機(緩衝材用試験装置の改良モデル)が出ます。

http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/shiryou/soukyoku/2014/01/001.pdf

本装置の本来の目的は、指定の重錘を緩衝材に落下させることにより、緩衝材料の動的特性を得るための装置です。
番組内での用途とは全く別ですが、装置の動作自体は同じですので、ご興味あれば見てください。

番組タイトル:超絶 凄ワザ!

放送日:4月 3日(木)22:55~23:20
     4月10日(木)22:55~23:20

川口

2014年3月14日金曜日

ランダム振動試験のためのPSD取得方法


振動試験には主に正弦波、スイープ、ランダムがあり、ランダム振動試験にはPSDが必要となります。

包装貨物試験のためのランダム振動試験を行うとき、より実態の輸送モードに近い振動を再現させようとする取り組みがあります。

例えば一般的にはトラック荷台上などで発生する実際の加速度波形を記録し、そのデータを振動試験に利用するなどです。

ここでは、PSD解析のための振動データ計測の考え方について述べます。

改めて、PSDとは、時系列加速度波形から解析されます。

このとき得られるPSDの周波数範囲、分解能は、この時系列加速度波形の収集方法に依存します。

PSDの下限周波数(一番低い周波数)は、1つの波形をどのくらいの長さで加速度波形を収集するかに関係し、上限周波数(一番高い周波数)は、加速度瞬時値のサンプリング間隔に影響されます。

例えば、加速度瞬時値のサンプリング間隔が1(ミリ秒)、1波形の時間間隔を2(秒)とすると、得られるPSDの周波数範囲は、0.5Hz~500Hzとなります。

下限周波数fminは時間の逆数なので、fmin=1/T=1/2=0.5Hz、
上限周波数はサンプリング定理より、fmax=1000/2=500Hzになります。

以上、PSDで周波数範囲が決められている場合は、どのような条件で加速度波形を計測するかに注意が必要です。

このような輸送時の振動解析を行う記録計はこちら

川口

2014年3月7日金曜日

2014年度輸送包装セミナー年間計画


2013年度の輸送包装セミナーを振り返りたいと思います。

開催日、場所、実参加人数(募集人数)
6/5、東京、22名(20名)
7/25、神戸大、49名(30名)
11/7、東京、40名(40名)
12/5、名古屋、54名(50名)
'14/1/24、神戸、27名(20名)

上記のような結果となりました。

すべて募集人数以上の方々にご参加いただくことができ、改めて御礼申し上げます。
また今期は積極的に外部から講師をお招きしてのセミナー開催しており、ご協力いただいた講師の方々にも心より感謝いたします。

反省点を挙げるとすると、開催場所がある程度固定されているところがありますので、この辺りを広げていくことが課題かと思います。

さて、来期2014年度輸送包装セミナーが確定しました。
詳細はこちらをご参照ください。
昨年の課題を受けて、仙台にも初チャレンジしたいと考えています。

まず、5/9(金)東京セミナーを本日から受付開始しています。
輸送環境調査の基礎と実務をテーマに掲げ、TSK様にゲスト講師をお願いしています。

ご興味ある方はお申し込みください。

7月以降も準備ができ次第、順次案内していきます。

川口

2014年3月2日日曜日

輸送事故事例の再現試験例


包装貨物こすれ再現試験動画です。

パウチ包装品のピンホール再現試験事例もありましたが、上手くリンクできませんでした。

このような輸送事故再現試験のまとめサイトがあれば良いですね。
輸送包装コミュニティで検討しようかな、とも思います。

今回は短いですが以上です。

川口

2014年2月25日火曜日

包装設計と衝撃応答スペクトル、、、


衝撃応答スペクトル、皆さまご存知でしょうか。
SRS(Shock Response Spectrum)とも言われます。

落下試験などでは、よく内容品の発生加速度を計測して、合否判定の一助にしている方は多いと思います。

この場合、その多くは発生したピーク加速度を評価対象としているのではないでしょうか。

たしかに運動方程式F=maにおいて、加速度aが大きいほど、物体に大きな力Fが作用するため、危険(破損しやすい)になるということで、間違った評価ではありません。

ただ、加速度計測箇所において、発生する加速度についての合否判定は可能でしょうが、それ以外の箇所には、どの程度、加速度が発生しているのか?ということは、ピーク加速度のみではわかりませんよね。

そこで、「衝撃応答スペクトル」の出番です。

これは、発生した加速度が、個々の固有振動数(つまり、部品ごと)にどのように伝搬するかを、示したものです。

例えば、包装貨物落下試験で、貨物内にピーク加速度100Gが発生したとしたとき、別の箇所(加速度ピックアップがつけられないような箇所、、)では、170Gくらいが発生しているということを、数値計算して確認するものです。
※100Gとか、170Gの数字はあくまで例です。

このような評価をするための計測器はこちら

川口

2014年2月18日火曜日

包装貨物振動試験の基礎


包装貨物の性能評価項目には、振動試験があります。

振動試験の方法には、大きく以下の3つの方法に区分されます。

・正弦波試験
・掃引試験
・ランダム試験

従来、振動試験は正弦波試験、掃引試験が主流でしたが、JIS-Z-0200が2013年に改正された際、ランダム試験を優先的に採用するように変更されました。

ランダムと正弦波(掃引)との差は、加速度波形をある有限時間の範囲で切り取ったとき、正弦波であれば周波数と加速度が固定されており、ランダムの場合はその範囲で複数の周波数が同時に混在していることがあげられます。

つまり、ランダム試験は複数の周波数帯を含んでいるので、部品同士の同時共振を誘発することができ、実際の物流環境に近いモードを再現することが期待されます。

さて、正弦波、掃引試験を行う場合は、周波数、入力加速度レベルを規定すれば、試験できましたが、ランダム振動試験はどのように条件設定すればいいのでしょうか?

ランダム振動試験の試験指標は、パワースペクトル密度(PSD)が利用されます。
PSD導出の細かいことは、下記などご参照ください。

・斎藤勝彦、長谷川淳英、「輸送包装の基礎と実務」、幸書房
・神戸大学輸送包装研究室HPリンク
PSDはJIS-Z-0200にも記載があり、多くはこの条件で試験されることが多いと思います。

一方で、実際のトラック振動データを計測して、そのデータからPSDを導き出し、試験条件を作成する方法もあります。
その際、輸送環境記録計が使われます。

※JIS-Z-0232には、「可能な限り特定の計測データから得た加速度パワースペクトル密度で試験することが望ましい。」と記載されています。

川口

2014年2月4日火曜日

緩衝材料の特性② 緩衝係数曲線


前回に引き続き、包装用緩衝材の特性についてです。

緩衝設計を行う際のもう一つの指標として、緩衝係数があります。
緩衝係数Cは、落下試験での落下高さH、発生加速度G、緩衝材厚みTにおいて、

CH=GT

という関係があります。

したがって、必要な緩衝材厚みは、落下高さ、許容加速度、緩衝係数が既知であれば、T=CH/Gとして計算できます。
これより、緩衝係数は小さければ小さいほど、厚みが少なくて良い(効率的)となることがわかりますね。

さて、緩衝係数は緩衝材料の応力-歪曲線から導出することができます。
緩衝係数Cは、圧縮応力σと、その時の応力‐歪の面積εから、

C=σ/ε

として計算できます。

εは緩衝材の厚みと面積を掛け算すれば、緩衝材の吸収エネルギーに相当します。
応力は、加わる力Fと受け面積Aの比なので、F=ma=WG/Aとなり、質量がわかっていれば、加速度を求める材料になります。
(確認までに、Fは力、mは質量、aは加速度、Wは重量、GはGファクター、Aは面積です。)

緩衝係数曲線は応力-ひずみ曲線の時々刻々のσ、εから得られる数字を縦軸に、そのときの応力σを横軸にとると描くことができます。
上手くいくと、下記のような下に凸のグラフができます。(JIS-Z-0235引用)
細かい計算方法はJIS-Z-0235の付属書4に記載がありますので、ぜひご参照ください。


この図が得られれば、Cが一番小さいときの応力を採用し、許容加速度Gは既知なので、

σ=WG/A
A=WG/σ

より、緩衝材の使用面積が計算できますね。
厚みは冒頭に書いた通りです。

緩衝材料の動的圧縮試験には、きちんと試験装置が販売されていますことも付け加えておきます。

川口

2014年1月27日月曜日

1/24 神戸セミナー開催報告


下記の内容で、セミナーを開催いたしました。

日時:2014年1月24日(金)13:30~17:30
場所:神栄ビル会議室
テーマ:包装設計のための落下試験と衝撃試験の基礎と最新動向

募集20名に対し、27名のご応募をいただき、誠にありがとうございます。
また、当日ゲストスピーカーとしてご講演頂いた、大阪府立産技研の中嶋様にも改めて御礼申し上げます。

弊社のセミナーでは、できるだけ豊富な情報を持って帰ってもらいたいと思っており、「意見交換会」なるミニイベントを開催しています。

本イベントのコンセプトは、参加者の課題を持ち寄り、それに対して参加者同士で意見交換、情報提供しましょう、ということで、輸送包装ディスカッションの流れをくんだものです。
(ただ単に内容をパクっているだけですが、、、)

ただ、限られた時間の中で課題解決しない場合がほとんどなので、継続してディスカッションできる場として、「輸送包装コミュニティ」HPを開設しました。

今後も、業界の横のつながりをより強固にするためのインフラ提供に注力していきたいと思います。

川口

緩衝材料の特性① クッションカーブの使い方


同じテーマで前回書いたかもしれませんが、同じ内容でも別の方向から、または他の表現で記事を残すことも、ブログを見ていただいている方々(或いは自分時自身)の理解度UPに貢献する意味のあることかもしれない。と思いまして、また包装用緩衝材について書きます。
(新しいテーマが見当たらないということが主な理由ですが、、、)

さて、緩衝包装設計を行う場合には、製品の損傷数値(許容加速度)とともに、緩衝材料の特性を知る必要があります。

緩衝材の特性を事前に知っておかないと、緩衝材をどの程度の厚みにすればいいのか、受け面積をどの程度確保すればいいのか、ということがわからなくなるためです。
ここで、緩衝材の特性は、クッションカーブと緩衝係数曲線があり、本記事ではクッションカーブについて述べます。

クッションカーブとは、横軸に静的応力、縦軸に最大加速度の関係図であり、JIS-Z-0235を実施することにより得られます。
このカーブと、製品質量、製品の許容加速度により、緩衝材の適切な厚みと面積が求まります。
(許容加速度については、後日書きたいと思います)

たとえば、下記のモデルケースの場合、
クッションカーブ条件:下図(JIS-Z-0235引用)
製品質量:10㎏
許容加速度:600m/s^2



許容加速度とクッションカーブより、最適な厚みを求めます。
許容加速度を下回る加速度で、一番薄い緩衝材を選択すると、厚みは3㎝となります。

さらに、3㎝時のクッションカーブの極小点※の静的応力(0.005MPa)と製品質量から、受け面積を計算します。
(※カーブの極小点を取るかどうかについては、設計思想に左右されます。
緩衝材の使用量を極力少なくしたい場合は、極小点より左側を取る場合や、高い落下高さが想定される場合は、極小点より右側が使われます)

計算方法は、下記です。
A=m/σ
A:受け面積、m:質量(N)、σ:静的応力(MPa=N/mm^2)

計算するとAは、
A=10×9.8/0.005≒2×10^3(mm^2)

となります。
(計算が間違っていればご指摘ください。)

川口

2014年1月7日火曜日

輸送包装ブログ 検索キーワード

謹賀新年
本年もよろしくお願いいたします。

当ブログの機能の一つに検索キーワード表示があります。
これは、検索サイトから当ブログへ行きつくときに、どのようなワードで検索されているかということが確認できるものです。

ここ1か月間における検索キーワードは下記のような感じです。

JIS規格に関するワードが多いことがわかります。

多くの方の興味がこの点にあるということなので、今後はJIS規格を勉強して情報発信すると、いいブログ(?)になるのかもしれません。

※輸送包装セミナー情報※
包装設計に関わる落下試験と衝撃試験
2014/1/24(金) 神戸三宮
申込書はこちら


川口