包装貨物落下試験時に内部製品の加速度波形を取得出来れば、ピーク値をすぐさま確認できるので、とても便利ですね。
しかし、前回書いたように、加速度ピーク値だけでの設計評価は??と感じる部分もあります。
より高次元の評価をする新しい方法としてSRSの活用が考えられます。
SRSとは加速度が発生した時に、他の各部品にはどのように衝撃が伝搬するかを数値解析するものです。
包装設計指標としての具体的活用は下記のようになると考えられます。
①落下試験時に実測衝撃パルスを記録
②基準パルスの設定
②実測パルスと基準パルスのSRS比較
①は落下試験時に製品の加速度を計測します。ピックアップは剛性部(できるだけ堅い部分)に固定。
②は製品の許容加速度(既知)および①で発生したパルスの速度変化をもとに、矩形波の理想パルスを基準パルスとします。
矩形波にする意味合いは 、衝撃強さ試験試験(JIS-Z-0119)の許容加速度試験を意識したものです。
③では、①と②のSRSを比較し、①が②を下回っていることを確認出来れば合格です。
ただし高周波成分においては、①が②を越えることは十分考えられますので、評価する上で上限周波数は決めておいた方がいいかもしれません。
上記のような加速度計測、SRS解析ができるシステムは
こちら。
川口